ソンブレロ銀河
2003_10_02
 
 ハッブル宇宙望遠鏡が過去13年間に撮影した生の画像は50万枚以上にものぼるが,ほとんどの場合は研究者のデータとして用いられるだけで,一般の人々が目にする機会はあまりない。また,そのような画像は特定の波長だけで撮影されていたり天体のごく一部だけを撮影していたりするので,そのまま見て楽しめる美しい画像ではないことも多い。
 観測用にそのような天体を別の波長で観測したりより広い範囲を撮影したりして,画像が美しく見えるように整えたものである。また,これまでのハッブル宇宙望遠鏡の(科学目的の)観測からは外れているが見た目に面白い天体を選んで撮影するという場合もある。
 今回公開されたイメージは,おとめ座にある銀河M104で,2800万光年離れたている。その形がメキシコのソンブレロという帽子に似ていることから,ソンブレロ銀河という愛称がつけられている。見かけの大きさが満月の直径のおよそ5分の1もあり,全景を収めるため6枚の画像を合成している。(AstroArts)
 
Hubble